ケータイ辞書JLogosロゴ 宇佐町(中世)


福岡県>太宰府市

 戦国期に見える町名。御笠郡のうち。永享10年2月13日の某書下(清末文書/博多史料2)によれば,某は豊前の清末次郎に対して「大宰府宇佐町」の沙汰を命じている。また文明2年頃と推定される少弐頼忠押領地議状案(到津文書/大分県史料1)には「一所大宰府宇佐町 一円御神領 同人押妨」とあり,宇佐宮の神領である大宰府の宇佐町を少弐氏の被官の宗彦八郎重世が押妨していたことが知られる。15世紀末には少弐氏の神領押領により大宰府内にある宇佐宮の荘園支配が否定されていく様子がうかがえる。なお,天正18年頃と考えられる2月24日に重信から太宰府天満宮の大鳥居市正にあてられた天満宮御領打渡坪付注文(太宰府神社文書/博多史料8)には「宰府町分坪付事」として「一,宇佐分 壱町四反」と見え,宰府町宇佐分の1町4反の地は太宰府天満宮領として大鳥居氏に打ち渡されていることがわかる。現在,太宰府市五条の東丘上の一画に祠があり,八幡宮と書かれた碑がある。ここを俗に巽山八幡と称し,このあたりに宇佐町があったと伝えられている。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7438574
最終更新日:2009-03-01




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