栗田郷(古代)
平安期に見える郷名｡｢和名妙｣筑前国夜須郡六郷の1つ｡当郷名について,高山寺本では｢粟田｣と記されているが,伊勢本･東急本にある｢栗田｣が正しい｡治安2年2月20日付の｢筑前国符｣(石清水文書/平遺486)に夜須東郷司が見え,当郷は夜須郡内におけるその位置からみて平安中期以降は,夜須西郷に属していたと考えられ,やがて栗田荘が成立する｡平安後期の当地には弘誓寺と称する寺院が存在したといわれ,その地から寛治3年銘を有する経筒が出土していた(太宰管内志)｡また天徳4年には右大臣藤原重直が当地に栗田八幡宮を創建したと伝える(続風土記)｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7439940
最終更新日:2009-03-01