ケータイ辞書JLogosロゴ 大ふなこし(中世)


長崎県>美津島町

 南北朝期から見える地名。対馬国のうち。与良郡に属す。正平12年2月13日の宗本乗書状写に,「大ふなこしの又三郎」なる人物が雞知【けち】の住吉神社を穢したことが見える(宗家御判物写/南北朝遺3948)。応安2年10月5日の宗成重・宗尚廉連署書状写には「大ふなこしのしほや」と見え,この地に塩焚を業とする者がいたらしいことがうかがえる(同前/南北朝遺4796)。永正3年4月8日の宗職永書状写は,所領所職を宗弥次郎に分け与えたものであるが,その中に「一所,おうふなこしこゑちのそはの田一たん」が見える(馬廻御判物帳/県史史料編1)。「海東諸国紀」には「吾甫羅仇時浦〈五十余戸〉」と記されており,相当の村であったと思われる。なお,欠年3月10日の宗一鷗書状写には「船をとゝのへ,大ふなこしまてこかせ可給候」と見える(給人寺社足軽百姓御判物写帳/同前)。また,「美津島町誌」によれば,当地には船越の労役で稼ぐ人々がいたという。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7447682
最終更新日:2009-03-01




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