ケータイ辞書JLogosロゴ 稲作村(中世)


熊本県>玉東町

 室町期に見える村名。玉名郡のうち。地名としては鎌倉期から見え,元亨元年3月3日の阿蘇社進納物注文写(阿蘇文書/大日古13‐2)に「一,当国中初米進ミたてまつる所々の注文」のうちに「一,こん大くうしはうとり申候初米所々」として「一所いなさ〈出仕衣裳䉼〉」とあり,当地からの初米が,出仕衣装料として阿蘇権大宮司に進納されていた。年月日未詳の阿蘇社年中神事次第写(同前)にも「一,権大宮司請取申分」として「一所稲作」と見え,同様に権大宮司の衣装料に宛てるべき旨が記されている。村名としては,応永16年4月7日の板倉宗寿寄進状に「稲佐村田地弐町等事」と見え,板倉氏は祈祷所である高瀬談議所平等王院に屋敷3か所とともに,地内の田地2町を寄進しており,同年月日付の河上守助打渡状によって同院に打ち渡されている(宝成就寺文書/県史料中世1)。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7450077
最終更新日:2009-03-01




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