ケータイ辞書JLogosロゴ 御内郷(中世)


熊本県>甲佐町

南北朝期〜室町期に見える郷名益城【ましき】郡のうち当郷は甲佐社の鎮座する境内郷で,不輸・不入の神領・荘地として,保延年間には確立しており,甲佐社の最初の根本中核社領と考えられる(中世の神社と社領)建長3年9月23日の甲佐社領実検帳写(阿蘇文書/大日古13‐1)には「御内并郷々実検田数」と見え,総田数100町7反1丈中,うち不作・河成を除く見作田91町7反1丈,所当米302石3升5合であった延元2年5月18日の宇治惟時寄進状写(阿蘇文書/大日古13‐2)に「奉寄進 甲佐大明神御宝前当社領御内郷事〈但……寒野・有安・津々良村除之定〉」とあり,甲佐社に寒野・有安・津々良村3か村などを除いた当郷を寄進しているまた室町期と推定される後欠で年月日未詳の甲佐社神田注文(同前/大日古13‐1)にも当郷名が散見し,一祝分8か所6町1反,二祝分2か所1町2反3丈,三祝分2か所1町1反,小一祝分3か所3町,四祝分1か所1反,万歳丸分3か所1町1反,小二祝分3か所2町4反,千歳丸分1か所1反,小三祝分1か所1反,小四祝分1か所1反,政所分3か所4町1反,年預分3か所7反7丈,公文分3か所2町7反,田所分1か所2町6反,惣別当分1か所1町1反などが記されている比定地は未詳であるが,緑川流域の現甲佐町内の西寒野・東寒野・有安・下横田を含む一帯と推定される
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7450407
最終更新日:2009-03-01




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