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- 久富名(中世)とは
「久富名(中世)」の関連ワード⇒ 赤田組(近世) 飯詰組(近世) 石浜村(近世)
日本地名大辞典に収録されているものの中から、現在以前のものを再編。
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| 久富名(中世) 南北朝期に見える名田名薩摩国山門【やまと】院のうち正慶２年閏２月19日付で島津貞久が本田親兼（二郎道観）に与えた所領安堵状に「山門院西方内名田等事」として「一名々分 久富六町 光成弐町 桃木田六段」と見える（入来本田氏文書／旧記雑録）次に観応２年５月２日付の島津貞久書下に「惟宗氏代義継申，薩摩国山門院久富名内郡山田地河原田八段四十，令千俣弐段二十，平地薗壱ケ所事」と見え，地頭代兼阿が作麦以下に点札を加えたとして義継と相論になっていることが知られる（道鑑公御譜／同前）これらの史料に見える地名のうち，河原田と平地は野田町下名地内の中心中郡近くにあるまた，光成名は同町上名地域で，桃木田は下名の北方，阿久根市の脇本・桐野付近なので，郡山は中郡付近とすれば久富名は中郡付近の下名地域であろうなお，文和元年７月晦日付の薩摩国御家人交名注文には山門院の御家人として郡司鮫島孫二郎，市来崎兵衛五郎入道・郡山名主が見える（新田宮観樹院文書／同前）鮫島孫二郎は山門氏に婿入りして郡司職を継いだ人であり，市来崎兵衛五郎は山門氏と同族であろうが，郡山名主は未詳 |
出典:KADOKAWA「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
| 久富名(中世) 鎌倉期～室町期にみえる名田名大隅国菱刈郡のうち川内【せんだい】川の南側,現在の大口市南部に位置する嘉元3年9月26日付の鎮西下知状に「薩摩国御家人莫禰勤行養子平氏与大隅国御家人曽木五郎太郎宗茂相論同国菱刈郡久富名内田畠屋敷并築地村及桑田代等事」とあり,莫禰勤行養子平氏と曽木五郎太郎宗茂との間で相論した地として見える(曽木文書/大宰府太宰府天満宮史料)当地の他に築地村・桑田代村も相論の対象となっていたことがわかるまた,応永18年8月10日付の菱刈院地頭職注文に「久留名片平門一」「久留名神田門一」「久留名池嶋門一」「久留名  野門一」「久留名河屋門一」などが見え,久留名も当名と同一と思われ,その内部にいくつかの門があったことが知られる(篠原家文書/旧記雑録)... |
出典:KADOKAWA「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
| 久富名(中世) 南北朝期～室町期に見える名【みよう】の名筑前国早良【さわら】郡のうち建武3年4月11日の沙弥覚忍書下によると,覚忍は,「戸栗郷久富名内〈号下ヒサケト五反〉」を飯盛宮の毎月千度詣料田としている(飯盛神社文書/南北朝遺570)また富永郷内牛丸・成貞・六郎丸・久富の4名は三池助太郎頼親の所領であったが,これを松浦正崎三郎が押妨しており,観応2年10月少弐頼尚は,その実否の糾明を住吉神主に命じている(新編会津風土記7所収国分文書/南北朝遺3222)室町期,嘉吉3年3月少弐教頼は,草場彦三郎入道跡の富永荘内成貞名・久富名を庄崎彦三郎に安堵している(姪浜殿上文書/太宰管内志)現在の福岡市内と考えられるが,具体的な比定地は未詳... |
出典:KADOKAWA「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
