ケータイ辞書JLogosロゴ 下手村(近世)


鹿児島県>祁答院町

 江戸期〜明治22年の村名。薩摩国伊佐郡大村郷のうち。江戸初期には上手村とともに大村として把握される場合もある(その影響が元禄郷帳・天保郷帳などに見られる)。村高は,「旧高旧領」では1,922石余。大村城下に大村郷の地頭仮屋が置かれ,その周囲に麓,麓の西部街道沿いに野町が形成された。付近に当村の庄屋所も置かれた。寺院には,真言宗吉祥寺,臨済宗大応寺がある(三国名勝図会)。両寺では寺子屋教育が行われたが,排仏毀釈でともに廃寺。物産としては,火縄が「大村火薬線」と呼ばれ著名。慶応元年私立学舎,明治3年地頭仮屋内に大村郷校を開設。同5年大村郷校は外城第77郷校と改称,さらに同9年大村小学と改称,同20年には大村高等小学校・大村尋常小学校となる。また,南西部の轟に明治12年竜石小学開設,同19年竜石簡易小学校と改称,さらに同25年轟尋常小学校となる。「県地誌」によれば,戸数324・人口1,349(士族735・平民614),牛320・馬487,神社3(南方神社・猿田彦神社・天御中主神社),小学校の生徒数男20・女26,5等郵便局があり,物産としては米・小麦・粟・大豆・真綿・楮・茶など。明治22年大村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7462287
最終更新日:2009-03-01




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