ケータイ辞書JLogosロゴ 宿窪田村(近世)


鹿児島県>牧園町

 江戸期〜明治22年の村名。大隅国桑原郡踊郷のうち。村高は,「天保郷帳」402石余,「旧高旧領」1,232石余。当村には踊郷の地頭仮屋や麓・野町があり,豆腐屋・飴屋・駄菓子屋のほか生活必需品を販売する商家や旅籠屋があった。庄屋には唐仁原・池田・松元・淵脇などの諸家が,また名主には堂園・田原などの家があたった。村内には間手原に間手原門・川原門,牧園に上薗門・中薗門・下薗門・堂園門,瀬戸口に坂元門・瀬戸口門・中村門,田原に田原門・本田原門,坂元に坂元門,石坂に上石坂門,川津原に川津原門,川影に川影門などの諸門があった(郷土誌牧園町)。真言宗真福院は島津義弘が開基という。曹洞宗東光寺は喜冠和尚の開山で,寺内に島津義久の御霊碑がある。安楽温泉の温泉神社は熊野大権現を祀り,その神威により温泉が湧出したという縁起をもつ。なお,天正10年に肝付弾正が社殿を修造したときの棟札があったというが今はなく,文化6年建立の石灯籠形式の石碑がある。また,瀬戸口には島津家一族の墓があり,その銘には元和元年・正徳6年・文政6年などの年紀が刻まれている(郷土誌牧園町)。明治13年には戸数241・人口1,143,耕地として田地54町8反7畝25歩・畑地108町6反4畝(郡役所管内一覧)。明治22年牧園村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7462322
最終更新日:2009-03-01




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