ケータイ辞書JLogosロゴ 白浜村(近世)


鹿児島県>桜島町

 江戸期〜明治22年の村名。大隅国大隅郡桜島郷のうち。村高は,「天保郷帳」では108石余,「旧高旧領」では127石余。元禄・宝永年間頃当村在住の村山四郎兵衛は陸奥国会津出身の金山者の言により桜島の櫨実が製蝋に適することを知り,試みに製蝋させて成功したため,のち年々鹿児島に出している。同氏は藩の生蝋垂方・櫨木植方主取に命ぜられ,藩営の製蝋所で働くことになった。垂蝋所ははじめ藤野村に置かれ,拡張に従って順次西道・小池・横山村に移された(県史)。安永8年10月1日桜島の大噴火では,村民は対岸の鹿児島・磯・脇元・重富などへ避難したが,当村は噴火口に近かったため,島への復帰は困難で同月中旬まで帰れなかった。翌9年8月の爆発鳴動では,高さ3丈に及ぶ大波が起こり,同年10月にも大波が起こったが大事には至らなかった。天明元年3月にすでに東隣りの高免村の前にできていた新島近辺で起こった噴火では,泥を吹きあげて津波があがり,薪取りに行っていた村民男5人・女1人が浜辺で波にさらわれ死亡している(県史・旧記雑録)。元治2年2月窮士救済のため開墾を実施(桜島中万扣)。明治22年西桜島村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7462347
最終更新日:2009-03-01




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