ケータイ辞書JLogosロゴ 湯田村(近世)


鹿児島県>宮之城町

 江戸期〜明治22年の村名。薩摩国伊佐郡宮之城郷のうち。文禄4年北郷時久が都城から祁答院に移封された際の所領の中に湯田が見え,その坪付は903石余(御秘文雑集)。享保年間の「宮之城記」によれば,村高675石余,人数361。そのほか村高は,「天保郷帳」903石余,「旧高旧領」726石余。宮之城郷の領主宮之城島津氏が湯治したという「殿さま湯」があった。湯田八幡宮は玉依姫・応神天皇・神功皇后・武内宿禰を祀り,寿永年間鎌倉鶴ケ岡八幡宮を勧請したものと伝える。祁答院の総鎮守で,9月25日の正祭には社前の川内川に神輿浜殿下りの式が催された。その様子は「三国名勝図会」に,「怒猊猛威をふるひ前導し,雲竜青蛇を青赤白にて画たる旗二流に水火神の二面を掛たるを捧げ,社人は宝剣二振を奉して神輿の左右に扈従し,或は幣を持もあり,或は楽を奏ずるもあり,是日詣人甚多く,門外には市店を構へ男女群集す」と見える。「県地誌」によれば,戸数112,人口526(士族258・平民268),牛46・馬142,荷船6,用水2(沖田溝・下溝),用水池2(古池・新池),小学校は中央部にあり生徒数男35,物産としては米・粟・小麦・裸麦・大豆・蕎麦・甘藷・実綿・麻・楮皮・干茶など。明治22年宮之城村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7463628
最終更新日:2009-03-01




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