コンプライアンス
compliance
相次ぐ企業の不祥事が明るみに出たことで、法令・社会規範・倫理を順守することがこれまでになく重視されている。多くの企業は、行動指針を策定し、その順守のための内部統制システムの構築に取り組んでいる。企業はよき市民と社会に受け入れられる行動をとっていくことが求められている。それは、様々な角度から検討され策定された行動基準を順守していくことである。こうしたコンプライアンス経営を支えるために、課徴金減免制度の導入などを盛り込んだ独禁法の改正、公益通報者保護制度の創設、内部統制に関する規定を盛り込んだ新会社法の制定など、2006年から一連の法改正がなされた。コンプライアンス経営にとって必要不可欠である法令順守体制の確立には、通報者の保護が大前提とされる。東芝などでは、通報者が法令違反等のコンプライアンスをめぐる疑義について情報提供・相談したことによって不利益が生じない社内制度を設けている。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14844753 |