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船橋更科
【ふなばしさらしな】


本家の伝統を脈々と受け継ぐ

船橋更科

店主の蕪木さとるさんは、4年間「築地さらしなの里」でそば打ち修業に励んだのち、平成7年にこの店を開いた。祖父の代にはそば屋を営んでおり、その祖父を継いだ叔父が経営する「布恒更科」は、大森の名店として知られる。蕪木さんも「総本家更科堀井」(54頁)を本家としてその伝統を守りつつ、手仕事に時間をかけた、ていねいなそば作りを心がけている。

加減が難しい石臼で挽く玄そばは、北海道産をメインに、新そばのころには茨城県産や福島県会津産なども用いる。そば粉十割を基本とするそばには、御前粉で作る伝統の更科そば、もりそば、田舎そばの3種類はじめ、更科系ならではの多彩な変わりそばがある。なかでも桜の葉切り、サクラエビ切りなど、旬を取り込んだ変わりそばがいい。店主が酒好きだけに、酒の肴も40~50種はそろう。知り合いの漁師から仕入れる青柳やアサリ、スズキなど、江戸前の魚介がその日のおすすめに登場することも多い。




東京書籍
「東京-五つ星の蕎麦」
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