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アラビア数字
【あらびあすうじ】


インド人が発明したのに、なぜ「インド数字」といわないの?

私たちが、普通日本語文章中に数字書くときに使うのは、「一、二、三……」という漢数字だ。「1、2、3……」という算数の学習計算用いるのが算用数字。まれに見かけるのが、「Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ……」と時計の文字盤多いことから時計文字呼ぶ数字で、これは正しくローマ数字である。算用数字時計文字同じように、使われるケースの多さからの通称で、正しくは「アラビア数字」という名前である。ローマ人が用いた数字だからローマ数字といわれるように、アラビア数字アラビア考案されたと勘違いしそうだが、実は最初インド生まれ数字である。インド人が使っていた数字をあらわす記号アラビア人に伝わり、アラビア商人ヨーロッパへと広めたのである。西欧人にしてみれば、アラビアからもたらされたので、「アラビア数字」と呼ぶことにしたというわけだ。一二二年ピサ出身レオナルドピサーノが書いた、計算関係した書物では、アラビア数字のことをインド文字だと断ったうえで使用しており、この頃から一般化したようだ。レオナルド使うことにしたのは、それまでアラビアでは空っぽという意でシフル(sifr)と呼ぶ数値に「0」という記号が使われていたからだ。「インドの1、2、……、9という九つ数字と0という記号を使えば、どんな数字でも表現できる」と、その便利さ書物冒頭で述べているほどだ。それまでは三桁以上数値をあらわすとき、もし一〇の位がゼロのときはその部分空白にして数字並べて書いていた。ところが横書きにすると、空白部分狭いと二桁の数値と間違えられる可能性があったのだ。漢字のように「十、百、千」といった位を意味する文字のない不便さだった。インドではゼロ概念がかなり早くから生まれていたようで、八七六年のものとわかっている石板に、すでに「0」を使った数字二つ刻まれて残されている。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820021