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アロマオイル
【あろまおいる】


三〇〇〇年前の古代エジプトでは、すでにアロマオイルが使われていた!

かぐわしい香りによって、イライラした気分を鎮めたり、心地よい眠りに誘ったりする香り療法アロマテラピーは、若い女性を中心として相変わらず人気だ。お気に入りの香りがあるという人もいるだろう。こうしたよい香り魅力感じているのは、ストレス多い現代人だけではなく、古代の人々同じだったようだ。一九二年、未盗掘のままで発見されたエジプトツタンカーメン王墓は世紀の大発見だったが、そのなかには香油壺もあった。香油とは、いまでいうアロマオイルのようなもの。ツタンカーメン香油壺のふたをあけると、よい香りが漂ったという。運よく理想的な保存状態が保てていたとはいえ、三〇〇〇年以上前のものが、よい香り持続していたのだから、その香油質の高さ想像できる。ツタンカーメン王座には、ツタンカーメン王に、王妃アンセナメン香油塗る様子彫りこまれており、この香油ツタンカーメン王が実際に使っていたものとされている。ちなみに、ツタンカーメン王の香油成分のなかには、いまでは「若返り精油」とされているものも含まれていたという。当時エジプト人は、香料芳香物質特性効用をほぼ完璧把握しており、香油調合製造についての高い技術を持っていたようだ。高い身分の者は、こうした香油体に塗りマッサージすることで、美容健康役立てる芳香療法などをおこなっていたのである。また、香油だけではなくファッションとしての香水普及していた。こうした香り対する技術エジプトでとくに発達したのは、死体腐敗しないように没薬などの香料を使ってミイラづくりを盛んにおこなっていたからだともいわれる。ちなみに、その没薬は、樹木から分泌される樹脂であり、「ミルラ」と呼ばれている。これがミイラ語源という説もある。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820028