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おでん
【おでん】


実は秋だった!おでんがいちばん売れるのは冬ではない

寒い冬に恋しくなるのがアツアツの「おでん」。いまでは冬のコンビニレジ脇に欠かせないアイテムにもなっている。しかし、このおでんがいちばん売れるのは、当然冬だろうと思いきや実は九月?一〇月という秋口なのだという。この時期は一年でいちばん体感温度下がる時期である。体感温度とは、人の肌が感じる暑さ寒さといった温度感覚数値であらわしたもの。この温度感覚というのは、たとえば前日まで二〇度という肌寒い日が続いていたのに、次の日に突然二五度まで気温上がると暑く感じるが、逆に前日までが三〇度を超す夏日だったのが突然二五度になると肌寒感じるといった錯覚にも似た感覚。夏から秋へという季節変わり目は、暑い日が続いていたものの、急に夜は肌寒感じられる日が多くなり、感覚的にとても寒い感じるということで、温かいおでんが恋しくなるというわけだ。おでんのルーツ室町時代生まれ田楽とされ、その名前は、宮中女房言葉田楽意味する「でん」に丁寧に「お」をつけて呼んだことに端を発するといわれる。江戸時代には濃口醤油発明され、醤油で煮た現在の形に近いものがつくられるようになった。その後江戸では人気がなくなり廃れてしまったが、江戸から関西へと伝わったおでんは「関東炊(かんとだき)」と呼ばれ、味つけを変えたり、具を試行錯誤したりしながら現在まで伝えられている。関東再びおでんが人気呼ぶきっかけとなったのは関東大震災だったといわれている。関西から救援にかけつけた人たちが被災者にふるまった炊き出しが「関東炊き」だったといわれる。




東京書籍
「雑学大全2」
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