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お召し列車
【おめしれっしゃ】


天皇陛下がお乗りになる「一号御料車」

「一号御料」とは、天皇陛下がご乗車になる車両のこと。あまり聞いたことがないのも無理はない。旧国鉄時代一九六〇(昭和三五)年に特別にしつらえた車両で、いまでもその車両JR東日本受け継がれて管理されている。なかは、まるでアンティーク雰囲気高級旅館スイートルーム。金や金メッキ装飾された黄金づくりで桃山時代様式だ。車両中央にある「御座所(おましどころ)」に天皇陛下がお乗りになる。ソファーテレビはもちろん、窓は複層防弾ガラスで、パワーウインドー式、二〇ワット蛍光灯が八〇本埋め込まれているという。JR東日本管理しているこの皇族用の車両は、電車一両客室が八両の計九両。このうち三両の客室一九六〇年から使われず、実質客室五両の編成。その真ん中に「一号御料車」が連結される。この前後に連結されるのが、お供警備用の「供奉車」。二五人乗りの「三三〇号供奉車」、四六乗りの「三四〇号供奉車」、発電設備備えた「四六〇号供奉車」、鉄道関係者用の二八乗りの「四六一号供奉車」の四種類が一九三一昭和六)年につくられている。最近では、二〇〇一(平成一三)年三月二八日に東京?北鎌倉間で運転された。車両建造費や管理費はすべてJR東日本(旧国鉄)の負担で、宮内庁によれば、天皇陛下がご乗車になった場合には、金額未公開だが「御礼」という形で各鉄道会社支払いをしているという。




東京書籍
「雑学大全2」
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