100辞書・辞典一括検索

JLogos

37

オリンピック①
【おりんぴっく】


「参加することに意義がある」が生まれた背景は?

古代ギリシアオリンピア祭での競技大会にならって、四年に一回開かれる国際競技大会オリンピック第一大会一八九六年にギリシアアテネで開かれた。参加国・地域は一四、参加人数は二四五人、開催種目は八競技・四三種目だった。開催された八競技のうちの一つ競泳がある。ただし現在のようにプールでおこなわれたのではなく、ゼーア湾という海で開催された。競泳プールでおこなわれるようになったのは第四回のロンドン大会からで、それまでは海以外にも川や湖といった自然のなかでおこなわれていた。プール異なり、海などでは水の流れがあるため、タイム競うのではなく、単純に着順で競われていたのも特徴だ。ちなみにロンドン大会からはじまったこととして、オリンピックへの参加各国オリンピック委員会通じておこなわれるようになったこと、国旗先頭にした各国入場行進がおこなわれるようになったことも挙げられる。それまでは個人名義で出場することができたため、複数の出身選手が集まった混合チームというものも存在していたという。また「参加することに意義がある」という名言生まれたのもこの大会陸上四〇〇メートル決勝で、アメリカ人選手がフライングしたと判定されたことを不服とし、アメリカのほかの決勝進出選手全員出場ボイコットイギリス人が一人走るという事態起こり両国関係暗雲がたちこめた。アメリカ選手団に随行していた、ペンシルバニア大司教のエチュルバートタルボット司教がこれを憂いて、「オリンピック重要なのは勝利することよりむしろ参加したことであろう」と説教したという。オリンピックの提唱者であり、当時IOC会長でもあったクーベルタン氏がこれに感動オリンピックの精神としてこの言葉引用して演説した結果現在まで語り継がれることとなった。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820139