軽傷
【けいしょう】
「重傷」は全治三〇日以上、「軽傷」は三〇日未満
事件や事故の報道で、私たちがほとんど毎日耳にしている「重傷」や「軽傷」という言葉。どんな場合が重傷で、どんな場合が軽傷と判断されるのだろう。これは、事故や怪我の実情を知っている警視庁の発表により、重傷、軽傷と呼んで使い分けている。警視庁の分類では、軽傷は全治三〇日未満、重傷は三〇日以上で入院などを必要とするものに分けられる。三〇日という基準を設けたのは官公署であるが、実際にその怪我の程度を判断するのは病院の医師だ。したがって、実際は関係者が運び込まれた病院の医師の診断によって、重傷か軽傷かは分かれることになる。また、「全治」と「完治」は意味が違う。全治は治療のために病院にお世話になっている期間を示している。完治は、まさに完全に治ったということを示しているので、元通りになるまでの長い期間すべてをいうのだ。ちなみに、「重体」という言葉は、新聞社やテレビ局など報道機関が独自に設けた言葉の基準で、警視庁が分類した重傷者のうち、脳や内臓など命に関わる部分に大きな損傷を受けている場合に重体と表現される。
| 東京書籍 「雑学大全2」 JLogosID : 14820269 |