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シェイクスピア
【しぇいくすぴあ】


世紀の文豪の新たなる「正体」!?

ロミオとジュリエット』『マクベス『ハムレット』など、いまなお人気高い戯曲書きイギリス代表する作家として有名なシェイクスピア。その一方で、彼は作家ではなかったという説も数多存在する。これは、出生記録がないなどシェイクスピア本人関する記録非常に少なく、生家とされる家に直筆原稿はおろか創作のための資料蔵書などがいっさい存在しないためで、実は別の人物があの作品群を書いたのではないかといわれることが多いのだ。これまでも、シェイクスピア作品本当の作家候補として、哲学者フランシスベーコン戯曲家のクリストファー・マーロウエリザベス一世オックスフォード伯爵など数々名前が挙げられてきた。そして二〇〇五年、新た候補として、ヘンリー・ネビルという人物が挙げられた。元ポーツマス大学英語講師のブレンダ・ジェームズ氏が、約一〇年にわたる研究結果シェイクスピア作品といわれているもののすべては、イギリス外交官だったヘンリー・ネビルの手によるものだと結論づけたのである。ネビル手紙外交文書における言葉遣いシェイクスピア作品表現酷似し、ネビル反逆罪で捕らえられた際に彼が書いた文書作品内に登場するといったことが、その根拠として挙げられている。そして、シェイクスピア名前を使った理由としては、外交官国会議員でもあったネビルが、一部政治的な内容含む作品発表するにあたり、職務上の立場配慮して、遠縁にあたるシェイクスピア名前を使ったとしている。もともとストラットフォードという田舎町の生まれで、最終学歴小学校生涯一度外国に出た経験がないシェイクスピアが、作品の中でイギリス宮廷生活各国史実政情異国情景などを鮮明に描き出すのは不自然なのではないかという疑問声が強かったが、ネビルのほうは裕福な家庭育ち教養も高く、フランス大使をも務め外交官ということで、そうした描写可能だったことを裏づけているという。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820372