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賞金
【しょうきん】


オリンピックで獲得したメダルやノーベル賞の賞金に税金はかかるのか?

四年に一度オリンピック。そのときだけは、誰もがいきなりマイナースポーツにまで夢中になって、自国選手メダル獲得したときなどは、国を挙げて盛り上がるお祭り騒ぎスポーツの祭典だ。ところで日本では、このオリンピックで得た金メダルや銀メダル、またその他賞金税金はかかるのだろうか。結論からいうと、現在はオリンピックのメダル日本オリンピック委員会JOC)から出る報奨金には税金がかからない。だが、実はこれは最近にできた優遇措置で、一九九四(平成六)年の税制改正前までは税金は取られていた。一九九二(平成四)年に開かれたバルセロナ大会水泳平泳ぎで金メダルを取った岩崎恭子選手記憶にまだ新しい思うが、彼女にはJOCから三〇〇万円の報奨金が出た。このとき一三歳の少女栄冠税金がかかったことは一躍話題になった。JOCからの報奨金は金メダルで三〇〇万円、銀メダルで二〇〇万円、銅メダルでは一〇〇万円である。岩崎選手税金は一〇万円ぐらいだったといわれる。「そこまで税金取るのか!」と国民からの批判も多かったのか、税制改正され、「高額でない範囲金額」は非課税になったのだ。しかし、もちろん非課税なのはこのJOCからの報奨金のみで、スポンサー企業JOC以外スポーツ団体連盟から出た賞金課税対象となっている。だから、サッカーワールドカップなどの報奨金はもちろん課税される。ちなみにオリンピック以外賞金気になるところだが、ノーベル賞賞金宝くじ当選金は非課税である。競馬の払戻金、福引きなどの賞金株の売買で得た利益配当金預金の利息などは課税対象だ。考えてみると、ノーベル賞宝くじという異質のものがなぜ同等優遇されるのだろう。また競馬でずっと損をしてきた人が、当たったときだけ課税されるというのも腑に落ちない。もっとも、馬券買うときから半分近く税金であるが。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820417