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彗星
【すいせい】


彗星はだんだん小さくなるが、なくなることはあまりない

彗星は、氷と塵でできている、たとえるとすれば泥の入った雪だるまのようなものである。そして、この塊が地球などの惑星同じように周期的太陽周りを回っているのだ。望遠鏡地球から眺めていると、ずっと尾を引いて流れていくように見えるが、あの尾の正体は、彗星太陽に近づいて蒸発たときに出る水蒸気二酸化炭素メタンなどのガスチリである。つまり彗星は、太陽に近づいていくときだけ温度が上がって蒸発し、ガス発生することで尾を引いたように見えるのだ。太陽から遠いときは、核の部分完全に凍っている。それでは彗星は、太陽近づくたびにどんどん蒸発していって、いずれはなくなってしまうのだろうか。もちろんそういうものもあるが、たとえば誰でも知っているハレー彗星場合は、七六年周期のうち、太陽近くにいるのは一年ほどである。その間に小さくなっていく分を計算しても、試算では、太陽にあと五〇〇回以上近づかないと消滅しないそうだ。それは約四万年も先のことである。消滅した彗星として確認されているものは少ない。たとえば一八二年最後に観察されなくなったビエラ彗星は、最後に二つ割れた後、粉々に砕けて流星群になったといわれる。消滅仕方にも諸説があって、爆発するように雲散霧消するという説と、蒸発しない部分が塊になって硬い殻ができるという説、コールタールのようなドロッとした部分残るといった説がある。




東京書籍
「雑学大全2」
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