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捨印
【すていん】


そもそも何のために押さなければならないの?

マンション賃貸契約を結ぶクレジットカード申し込みをする、定期預金口座をつくる……といった公式の書類ハンコを押した後、欄外の空白部分にもハンコを押すが、これを「捨印」と呼ぶ既製契約書などのなかには、わざわざ捨印押す欄が破線示してあったりする。サイン個人特定する外国異なり、日本ハン社会で、たとえ三文判でも書類信用されることがある。そんな大切ハンコを、捨印という名で意味もわからず押すには、少し注意必要である捨印は、相手に書類訂正がある場合勝手訂正してもらってかまわない」という意味持つからである。たとえばマンション賃貸借契約書だとして、文中誤字脱字があったことが押印後にわかると、貸主も借主もに訂正印押すために、書類行ったり来たりさせなければならない。手間がかかるうえに時間だけがいたずらに過ぎる。そんな場合考えて、あらかじめ訂正印代わりに押しておき、信用修正任せるというのが捨印意味なのである。訂正誤字脱字ぐらいならいいのだが、悪質相手だと、最悪の場合金額そのものを訂正されてしまうケース考えられる。その可能性考慮するなら、たとえ後に手間がかかるかもしれないとしても、押さないのが賢明ということになる。捨印とは、あくまで相手への信頼があるという前提押すものなのだ。もちろん、一般的には、捨印を押さなくても契約書や申込書は有効だ。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820470