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台風
【たいふう】


台風の「台」は台湾のことだった?

台風とは、日付変更線東経一八〇度)より西で赤道より北の北西太平洋または南シナ海上で発生する熱帯性低気圧で、中心付近最大風速秒速一七メートル(三四ノット風力八)以上のものをいう。台風語源には諸説あるが、そのいくつかを紹介しよう。まず、中国の福建省では、台湾のほうから来る強い風を「風颱」と呼んでおり、これが日本輸入されたとする説。次は、中国広東省で強い風を意味する大風」という言葉ヨーロッパに伝わり、ギリシア神話怪物デュポン(Typhon)」の影響受けて「typhoonタイフーン」と綴られるようになり、そしてアジア逆輸入されたという説である。また、アラビア語で「嵐」を意味する「tufan」を語源として、アジアでは「颱風台風)」、英語では「typhoon」となったという説もある。このほかにも諸説あって、どれとは決めがたい。台風混同しやすいものに、「ハリケーンhurricane)」、「サイクロンcyclone)」がある。いずれも台風同じ熱帯低気圧だが、ポイント発生する位置にある。東経一八〇度から西経一四〇度の太平洋北中部、西経一四〇度より東の太平洋北東部、カリブ海メキシコ湾含む大西洋北部発生するものをハリケーン呼び東経一〇〇度以西インド洋北部インド洋南部太平洋南部発生するものをサイクロン呼んでいる。ハリケーン語源南米インディオの「風の神」に由来し、サイクロン語源は「サイクル」(旋廻)を意味するギリシア語由来しているといわれる。また、最大風速分速六四ノット以上のものをハリケーン、三四ノット以上六四ノット未満のものは「トロピカルストームtropical storm」と区別している。




東京書籍
「雑学大全2」
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