100辞書・辞典一括検索

JLogos

25

投票用紙
【とうひょうようし】


選挙後の投票用紙はどこへ行く?

開票作業の終わった膨大投票用紙の山は、一定期間一票たりとも失わずに保管しなければならない。公職選挙法により、その選挙による当選者の任期中は、市区町村選挙管理委員会保管することが決められているからである。なぜ保管しなければならないかというと、投票結果について疑問を持った者が異議申し立てたり、不正投票が疑われたりした場合証拠として投票用紙必要になるからである。多くの場合投票用紙段ボール箱などに入れ封印された後、各自治体の選挙管理委員会厳重保管しているという。とはいえ、もう一度投票用紙引っ張り出すことなどあるのだろうかと思ってしまうが、実はそれほど珍しくはないらしい。国政選挙ではあまりないが、候補者多く当選必要な得票数少ない市町村議会などの場合一票二票で当落逆転する場合結構起きる。また、同姓候補者が、苗字だけ書かれた投票をどっちの得票とするか、それとも無効とするかでもめたり、屋号通称で書かれた投票を認めるかどうかなど、もめ事が起こる種はいろいろある。また、あってはならないことだが、選挙管理委員会不注意により数え間違い無効票が発生した場合なども、投票用紙再び出番となるのだ。無事議員の任期終了すると、保管されていた投票用紙多くの場合焼却される。シュレッダーにかけてから粉砕し、再利用する自治体もあるというが、どちらにせよ記載事項漏洩防ぐための機密扱い処理される。そのため、焼却施設まで自治体職員立会い焼却炉入れるところを見届けるシステムをとるところもあるという。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820604