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富士五湖
【ふじごこ】


幻の第六番目の湖「赤池」とは?

富士山噴火とともに誕生した富士五湖山中湖河口湖西湖精進湖本栖湖をさす。ところが、この付近には、幻の第六番目の湖がある。「赤池」と呼ばれる湖だ。赤池は、一〇年に一度出現するといわれている湖で、精進湖河口湖の間にある瀬々波橋から見下ろすことができる。この赤池は、精進湖増水するとあらわれる。一九九八(平成一〇)年には、富士五湖のなかの西湖が五メートル増水したとニュースになったが、このとき、精進湖増水して赤池があらわれた。二〇〇四年にも出現した。一説精進湖とつながっているのではないかといわれている。なんとも不思議な現象だが、富士五湖のうち、本栖湖精進湖西湖三つの湖もまた、湖底ではつながっているのではないかとされている。その根拠としては、この三つの湖の水位がほとんど同じであること、三つの湖の標高差が二〇メートル程度しか変わらないことが挙げられる。また、富士五湖形成過程から考えても、この説は有望視されている。富士五湖は、富士山爆発によって、周りの谷がせき止められることでできた湖だが、はじめから五つに分かれていたわけではない。まず「せの海」と宇津湖の二つの湖ができ、その後富士山爆発によって、この二つがさらに分かれたのである。せの海から分かれたのが本栖湖精進湖西湖なので、この三つ湖底でつながっている可能性があるというわけだ。一方宇津湖から分かれてできたのが、山中湖河口湖。こちらの場合標高差が約一五〇メートルもあるので、湖底でつながっているという説は唱えられていない。




東京書籍
「雑学大全2」
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