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間宮海峡
【まみやかいきょう】


発見者は、間宮林蔵ではない!?

北海道の北に位置する樺太サハリン)と大陸との間の狭い海域についた名前間宮海峡だ。国際的にも認知されている呼び名である。日本人間宮林蔵樺太探検をしたとき発見して、彼の名前がつけられたのだ。それまで樺太半島か島か確認されていなかったが、彼が海峡を見つけて島だとわかったのである。幕府官吏として蝦夷地赴任していた間宮が、松前奉行所の上司から樺太探検を命じられたのは一八〇八(文化五)年のことだった。彼一人ではなく、上役にあたる松田伝十郎同行してのものである。二人樺太では途中から別行動をとり、それぞれの結果報告しあう形をとった。海岸線に沿って船を北進させるという探検方法で別の航路をとったのである。間宮離れ松田は、北緯二度近くから船を北上させられなくなったものの、状況から島であるという確信得る。それを待ち合わせ間宮報告すると、間宮自分確認したがり、二人二度目の二度地点まで赴く間宮同様確信を抱き、松前に戻って上司に島であると報告した。つまり、この時点では、先に海峡発見したのは松田のほうだったのである。しかし間宮のほうが探究心の面で勝っていた。不完全な探検不満が残っていた間宮翌年樺太再訪した。しかも前年は進めなかった北緯三度地点まで進んだ。さらに海峡越えて、前年はその陸影を目視確認しただけだった大陸の地も踏みしめた。これで間宮樺太探検完結し、海峡発見という名誉を手に入れたのだ。間宮探究心に感心したのがシーボルトで、作製中の地図海峡を加え、間宮の名を記して世界紹介したのだった。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820842