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メダカ②
【めだか】


テロ対策に活躍が期待されているメダカ!?

メダカ生物兵器テロ脅威から私たちを守ってくれているという。何が起こるかわからない恐ろしい現代社会で、浄水場安全確保のために考え出されたシステムである。浄水場設置した水槽メダカを二四時監視し、そのメダカ何かしら異常が出た場合には、給水自動停止するという水質監視システムで、二〇〇七(平成一九年度から静岡県稼働している。二〇〇一(平成一三)年九月アメリカ同時テロ攻撃受けて、厚生労働省全国水道施設要請した危機管理対策一つとしての試みである。国が指示出したのは、全部で一六項目による措置。たとえば、テロリスト入国させないための対策強化テロ使用される恐れのある物質管理強化テロリスト関する情報収集能力の強化などだ。このシステムは、さしずめ物質管理強化当てはまるといったところだろうか。メダカが約三分間ほど同じ範囲内を泳ぐ習性持つことに着目し、浄水場同じ水源水を引いた二つ水槽メダカ一匹ずつ泳がせたものを撮影するのだ。この映像コンピュータ管理し、①行動範囲が狭まる、②呼吸系に支障が生じて水面直下泳ぎ回る、②激しく動き回る、③半死状態沈下、④動かなくなって死などの異常三分以上感知すると警報鳴る。ほかのもう一カ所の水槽でも同じ状況があれば、二度目の警報が鳴って給水自動停止するしくみである。その後通常ならば浄水場に入った水が塩素処理濾過を終えてしまうまで約一五時間かかるのに対し、このシステムならば三時以内には異常を見つけて対処するという。静岡県では、二〇〇五(平成一七)年から浜松市県営遠州広域水道都田浄水場試行していた。実際にこのシステムが作動するときがあっては困るのだが、ともかく毒見役のメダカには頭が下がる




東京書籍
「雑学大全2」
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