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流氷
【りゅうひょう】


流氷は塩辛いのか?

海水が凍ってできている氷の塊「流氷」。海水が凍ったのだから、かなり塩辛い塊になっていると思いがちだが、実はそうではない。なぜかというと、水は氷になるとき、ほかの物質を含んでいても、不純物吐き出して、なるべく純粋な水だけで凍ろうとする性質があるからだ。純水場合摂氏〇度で凍るが、塩分が含まれている海水は約マイナス一・八度で凍りはじめる。まず、海水のなかの真水部分に氷の結晶ができ、次第に集まってシャーベット状の氷になる。この過程徐々に濃縮された塩水少しずつ海中に出される。そして、氷塊になる頃には、塩分薄い氷塊のなかに濃縮された塩水細長い管状に残されるだけとなる。これらの多くもさらに温度が低くなると氷塊の外にはき出される。だから、塩分完全になくなることはないが、流氷塩辛くはないのである。北海道居酒屋などでは、流氷オンザロック出している店があるという。流氷ロックは、いい塩加減かもしれない。




東京書籍
「雑学大全2」
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