山形県
【やまがたけん】
東北地方南西部に位置する。地名は,「和名抄」に見える古代の山方郷に由来する。(近代)明治3~9年の県名。戊辰戦争後,すでに成立していた酒田県(第1次)を中心に,明治3年9月,山形藩・長瀞(ながとろ)藩および常陸土浦・下総佐倉・陸奥棚倉・上野館林藩領などが合併して成立。羽前国村山郡山形(現山形市)の旧藩庁を仮県庁と定め酒田・尾花沢(おばなざわ)・高畠(たかはた)にそれぞれ支庁を設置。同4年廃藩置県により,米沢県・上山(かみのやま)県・天童県・新庄県・大泉県・松嶺県が成立したが,その後統廃合が進み,同年11月には山形県・置賜(おきたま)県・酒田県(第2次)の3県となった。村山郡と最上郡の全域と置賜郡の一部を管轄区域とした。明治7年には,37町561村で,旧石高49万996石余,戸数5万2,461・人口30万7,535。初代県令には東京府華族坊城俊章が就任した。明治9年8月,酒田県・置賜県と合併して現行の山形県となる。(近代)明治9年~現在の県名。旧山形県・酒田県・置賜県が合併して成立。成立に伴い大区小区制を整理して10大区100小区に改め,380町1,218村を数えた。県令には酒田県令であった三島通庸が就任した。明治11年7月に公布された郡区町村編制法では,東村山・西村山・南村山・北村山・東置賜・西置賜・南置賜・東田川・西田川・最上・飽海の11郡が置かれたが,昭和32年に南村山郡,同33年に南置賜郡が廃止され,9郡となって現在に至る。県内の市町村は,明治42年2市24町206村,大正9年2市25町203村,昭和10年4市28町195村,同25年5市30町188村であったが,町村合併促進法に基づき昭和35年には12市27町6村,同55年には13市27町4村となり、平成12年現在にいたる。明治42年の戸数12万8,724・人口92万3,844。世帯・人口は,大正9年16万1,242・96万8,925,昭和10年18万4,911・111万6,822,同25年23万2,888・135万7,347,同35年25万6,411・132万664,同50年30万3,706・122万302。平成12年37万7,170・124万4,955。
 | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7028067 |