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忍岡
【しのぶのおか】


旧国名:武蔵

(中世)室町期に見える地名。豊島郡のうち。現在の上野公園周辺。文明18年10月,道興准后は岩槻(いわつき)(埼玉県岩槻市)から浅草へ出て「忍の岡といえる所にて松原の有ける陰にやすみて」と記している(廻国雑記)。また文明19年正月,加賀白山(はくさん)修験僧堯恵は「武蔵野の東のさかい忍岡に優遊し侍,鎮座社五条天神と申侍り,おりふし枯れたる茅原を焼き侍り」と記している(北国紀行)。当時利根(とね)川・入間(いるま)川が武蔵・下総の境となっており,忍岡は武蔵野の東端に位置していたこと,忍岡の鎮守として五条天神があったことがわかる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7061085