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15006

悪田の渡し
【あくだのわたし】


柏崎市松波と安政町間の鯖石川河口にあった渡場名。柏崎民謡「三階節」に「柏崎から椎谷まであいに荒浜荒砂悪田の渡しがなかよかろ」と歌われて有名。「白川風土記」刈羽郡悪田村の項に「鯖石川を当所にて悪田川と言ふなり,幅四十間……春日村の前にて北陸道往還の船渡しあり。海際故波風激しき節は渡り難ければ,是より一里許川上橋場と言所にて渡る」とある。また「渡守戸数十四軒」で「渡船造作料渡守の給料共に領主より出す」とあり,「上杉景勝より渡守に与ふる所の書出」として天正14年に船賃を5文に定めた書状を掲載。「刈羽郡旧蹟志」にも数通の給米下給状を記載。安政元年,渡守たちは自費で架橋し,有料橋としたが,工費元利償却後明治期に入って県費架橋となり,自由渡橋となった。安政橋といい,現在国道352号が通る。西岸の悪田(現桜木町)側橋のたもとに記念碑がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7069851