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信玄原
【しんげんばら】


八ケ岳の一峰権現岳の南麓にあって,およそ標高1,000~1,200mの間に展開し,国鉄小海線甲斐小泉駅を中心として広がる高原。北巨摩(きたこま)郡長坂町の北部に位置し,小荒間(こあらま)に属する。武田氏による要衝の地といわれ,付近に武田信玄ゆかりの小荒間の古戦場,信玄出陣の軍用道路という棒道,信玄が戦勝を得たので建立した法性院を再興したと伝える八岳山法昌寺,さらに小荒間口留番所などがあり,武田氏にちなんだ遺跡が多く存在するので信玄原と呼ばれる。小荒間の合戦は「甲陽軍鑑」によって知られ,天文9年2月18日に北信濃の村上義清の侍大将清野・高梨・井上・隅田の4将の軍勢を当地で撃破し,勝利を得た合戦といわれている。この古戦場は「国志」によると,「信州路大門嶺へ出ヅ上ノ棒道ト云フ本村ニ口留番所ヲ置ク若神子ヨリ三里許リ村東ニ中屋敷ト云フ処即チ本陣ナリ其ノ東ニ御座石其ノ北ニ遠見石・刀架石・馬蹄石アリ村西ニ耳塚ト云フアリ」と見え,軍鑑の説による天文9年は「此ノ年モ信虎ノ代ニテ晴信未ダ家督セズ」とある。この遺跡は町史跡。当高原と付近一帯の高原は,雄大な展望と高原の美しい植物など,恵まれた自然環境にあり,名勝・史跡をめぐるハイキングコースの拠点として,またキャンプや避暑地として最適の要素を備えており,付近には信玄原民宿村が形成されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7097351