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帆引輪中
【ほびきわじゅう】


海津郡海津町の南部にあり,本阿弥輪中や本阿弥輪中自らが属する高須輪中の内郭輪中。承応元年帆引新田が開発された時,堤防を築廻して輪中を形成し,悪水落の杁樋もできた(伊藤信論文:経済史研究17の1,1937)。その後,この新田より低位部に七右衛門新田が明暦3年開発された。明治期の2万分の1地図では両新田の間には除(よげ)は見当たらないから,帆引輪中の中には,ともに幕府領であった帆引新田・七右衛門新田の両新田が含まれるとみられる。この輪中は独自の除をもってはいたが,対外的な水防活動としては本阿弥輪中または高須輪中の構成員としてなされ,文書上にも帆引輪中の語は多く見かけない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7108551