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濃尾用水
【のうびようすい】


尾張地方平野部のほぼ全域を受益地とする用水。犬山城直下の可動堰で木曽川から取水し,宮田用水・木津(こつつ)用水と岐阜県の羽島用水の各水系からなる。宮田用水は,慶長13年現一宮市浅井町に設置された大野杁を基とする用水。同用水の一部である大江用水は,長保年間尾張国司大江匡衡の開発といわれ,奥村用水を分流する。同じく宮田用水の一部新般若用水は,寛政2年現江南市後飛保に設置された杁をもとにする。木津用水は,慶安3年に入鹿用水開削に功のあった入鹿六人衆らによって造られ,その分流の新木津用水も,寛文4年彼らにより完成。木津用水の一部である般若用水は,慶長13年現丹羽郡扶桑町に設置された般若杁をもととする。濃尾用水は木曽川河床の変化,ダム建設などによる各用水の取水難を解消するため,濃尾用水事業として昭和33年から第1期事業,同44年から第2期事業が施行された。現在の灌漑面積は,宮田用水関係約1万3,000ha・木津用水関係約7,000ha・羽島用水関係約1,800ha。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7121872