100辞書・辞典一括検索

JLogos

33

泉沢郷(中世)


戦国期に見える郷名玉造【たまつくり】郡のうち江合【えあい】川流域南岸の平野部と低い丘陵地から成る岩出山町の東端に位置し,古川【ふるかわ】市名生【みよう】城に接している「伊達家文書」永正17年4月2日付の佐藤孫右衛門宛伊達稙宗買地安堵状に「遠藤四郎右衛門所より買地,泉沢郷の内,助右衛門屋敷一貫地」と見える現行の岩出山町下野目字泉沢に比定されている字泉沢の平野部に突出した形の丘陵地上に泉沢館跡がある東西約200m,南北約100mあり,深い二重の濠で西館・東館に区画されている永正年間は遠藤和泉守の居城(岩出山町史)この買地はその遠藤からの買得地であろう「伊達正統世次考」天文5年2月上旬の条には,大崎義直が稙宗に援兵を請うたときのことばに,天文3年6月,義直がその臣新田安芸頼遠を討つべく,「頼遠が居城泉沢を攻めんとし,狼塚に陣す」とあるから,天文年間は新田頼遠の居館であった泉沢の東端には名生城の土塁の一部が現存する




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7255382