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鳥取越(中世)


鎌倉期に見える地名伊達【だて】郡のうち「吾妻鏡」によれば,藤原泰衡は奥州合戦の際に阿津賀志【あつかし】山(国見町,厚樫山)に城塞を築き,異母兄西木戸太郎国衡を配置して守りを固めた文治5年8月には阿津賀志山と石那坂【いしなざか】(福島市平田)で藤原泰衡軍と源頼朝軍の合戦が行われ,この合戦の勝利によって頼朝の事実上の奥羽支配が決定した「吾妻鏡」文治5年8月10日条には,「爰去夜小山七郎朝光,并宇都宮左衛門尉朝綱郎従……越于土湯之嵩,鳥取越等,攀登于大木戸上,国衡後陣之山」と見え,阿津賀志山の国衡の陣を攻め落としたとある鳥取越は,現在の中通り北部,宮城県境の国見町小坂峠の周辺に比定される




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7268976