成島村(近世)

　江戸期～明治22年の村名。邑楽郡のうち。はじめ館林藩領，寛永20年幕府領，翌正保元年館林藩領，天和３年幕府領，宝永４年館林藩領，享保19年幕府領，天文５年から館林藩領となる。正徳年間近藤村を分村。村高は，「寛文郷帳」で１，311石余うち田方197石余・畑方１，113石余，「元禄郷帳」１，683石，「天保郷帳」１，496石余，「旧高旧領」１，342石。安政２年の封内経界図誌（館林市立第一資料館蔵文書）によると，反別は田10町５反余・畑253町余，家数73・人数349，馬数39，鎮守は山神宮，当村は御鷹捉飼場に指定されており，反別30町１反余で木数６万７，615本の野銭林があった。また弘化３年の村々御林帳（館林藩史料／館林双書）によれば，村内大谷原に反別518町余で木数490万１，448本の御林があった。館林町の助郷村で，同年の村々助郷勤高帳（同前）による勤高１，336石９斗余。なお大谷神社（旧山神社）は，永禄２年９月29日大谷休泊が植林の成功を祈って，当村内の大志辺【おおしべ】に山神を祀ったのがはじまりという。幕末の改革組合村高帳では，館林町寄場組合に属し，高１，340石余，家数82と見える。明治４年館林県，栃木県を経て，同９年群馬県に所属。同22年一部が館林町に編入され，残余は多々良村の大字となる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典(旧地名編)」 JLogosID : 7283934