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古市場村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。上総国市原郡のうち。「上総国村高帳」では上古市場村と見え,旗本永井氏領,「旧高旧領」でも変わらず。村高は,文禄3年「石高覚帳」346石,「元禄郷帳」「天保郷帳」「旧高旧領」ともに346石余。「上総国村高帳」では家数49。天保9年の家数27・人数21(121か),農間商い渡世11うち居酒屋1,髪結1,古着屋・古鉄紙屑買1,古鉄紙屑買1,鮓商い1(飯香岡八幡宮文書/県史料上総)。神社は八幡神社。寺院は日蓮宗長命寺・真言宗西福院。元禄15年,下総国千葉郡椎名村・南小弓村と水論が起きている。当村は,境川に流入する椎名村泉谷【いずみやつ】の湧水を古市場・浜野・村田の3か村が水下で利用してきたが,椎名村が水番を立てたため水がこなくなったと主張。これに対し評定所は,境川の水を引いた事実は認められないが,古市場は旱損の村なので,今後は浜野村・村田村の田越えの余水を両古市場村(千葉郡と市原郡の古市場村)で利用するように,と裁許した(高梨家文書/県史料下総)。明治6年千葉県に所属。同18年の反別60町余(上総国町村誌)。明治22年菊間村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7296390