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水戸野村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。美濃国加茂郡のうち。はじめ西尾氏領,元和4年から旗本稲葉正次知行地,貞享元年からは幕府領。村高は「正保郷帳」75石余,「天保郷帳」139石余。明治2年村明細帳では新田2石余が加わる。戸口は享保13年43戸・201人,文化8年46戸・226人,万延元年42戸・223人,明治2年では45戸・235人,馬20匹,秣場75か所・山林22か所・白川への懸橋1か所。鎮守は養老2年僧泰澄が加賀の白山に登山して,白山比咩神社より勧請したと伝える大山白山大権現があり,古来白川・佐見地区の総鎮守として近郷村々の住民が氏子であった。寛延元年朝廷から正一位の神階を授けられ,現在もその神額が納められる。他にも寛永13年再建の棟札のある白山大権現があり,明治に至り両社とも白山神社と改称された。本尊十一面観世音をまつった観音堂がある(白川町誌)。明治4年岐阜県に所属。「町村略誌」の戸数45・人口251。産物は米・麦・繭・薪炭など。同22年西白川村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7346909