100辞書・辞典一括検索

JLogos

35

西端(中世)


 室町期から見える地名。三河国幡豆【はず】郡のうち。応永16年正月11日の熊野檀那職譲状写に「一所浦西はた」とあり,海辺船着の集落であった(米良文書/大日料7‐13)。戦国期に入ると,文明16年11月1日の如光弟子帳に「西畠〈一箇所〉恵久」とあり(上宮寺文書/岡崎市史6),延徳3年3月18日に「三州志貴荘佐々木上宮寺門徒同庄西畠道場」の恵薫は蓮如の寿像を下附されている(応仁寺旧蔵蓮如絵像裏書/明治村史上)。「石山本願寺日記」天文18年5月21日条に「西畠祐賢」と見える。その後天正13年6月頃の坊主衆中申状案に「西端之道場」とあり,同15年9月1日の上宮寺末寺割付帳,同19年正月20日の上宮寺末寺連判状写にも当地名が見え(上宮寺文書/岡崎市史6),同年の上宮寺末寺帳によれば,上宮寺の隠居所と祐明坊・康順寺の2寺があった(同前/一宮市史資料編6)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7359884