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市場(中世)


 室町期から見える地名。高島郡朽木荘のうち。文明14年の「御倉米算用状」によれば,御倉保管米130石余のうち1石1斗7升が朽木荘の中心地市場の市小屋者に下行されている(朽木広綱文書)。明応7年の「御料足諸納帳」は,1貫文が市商人から公事銭として納入されたことを記す。永正15年の「棟別銭加増銭集帳」には,市惣として17軒が書き上げられている。また享禄3年の「御元服付御懸銭帳」に市惣中が1貫文を納入したことを記し,同年の「本御荘年貢納帳」には市の紀藤次が米7升2合を納入していることが見える(朽木文書)。市場は朽木荘の政治・経済の中心地であり,朽木氏の城下町といえる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7368818