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菅野(近代)


 明治22年~現在の大字名。はじめ大茅村,昭和27年大成村,同32年からは国府町の大字。明治24年の戸数2・人口13(徴発物件一覧)。近世より引続いて神官1戸が居住,行政取扱いはすべて栃本に入る。湿原を開拓した水田3~4haは神官自作と隣接する集落の出作で耕作し,出作農家1,2戸が存在した時期もあるというが確実な記録は不明である。昭和40年県営菅野パイロット事業が発足,大石・上地などの原野・山林を含め当地の農家30戸余が参加して原野を約200haの畑地に造成,養蚕,栗などの果実栽培を協業で行ったが,蚕業不振などで所期の目的が達成できず,昭和48年頃からゴルフ場などを建設。同49年扇ノ山自然休暇村を設置,それに伴い200haに及ぶレジャースポーツランドを建設中。同50年上地から当地を経由する町道が県道上地栃本線に昇格し拡幅改修・舗装が行われ,同54年鳥取市と結ぶ定期バスの運行が開始された。同52年から酒賀神社社頭で毎年6月末頃扇ノ山山開き祭典が開かれる。郷社酒賀神社は大茅村・成器村の一部(旧上舟村域)の総氏神として昭和初期の氏子数454戸(県神社誌)。近世神官家の失火によって社宝・社記などを失うと伝承する。神社の祓式神事は,神官が釜に1年の月数の銭を入れ湯をわかし,福俵(米)を作って登り,笹の葉で四方に湯を散して祓うもので,氏子村神社などの神事もすべて酒賀神社系統は同様といわれ,他地区の神官の祓式と異なるものである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7408717