100辞書・辞典一括検索

JLogos

31

本当の先見性を磨く


【至言】
『経営者の先見性というものは、単に未来を予測するということだけでなく、むしろ未来を創造していく点にある。』松下幸之助 松下電器産業(パナソニック)創業者

【解説】
 先見性は、リーダーが備えるべき条件の一つ。ただし、「経営の神様」こと松下幸之助氏は1986年、『日経ベンチャー』のインタビューの中で、トップに必要な先見性は、単純に未来を予測する力ではない、と話した。
 1950年代初め、海外視察を繰り返した結果、松下氏は「これからは世界へ向けて電気製品を売る時代だ」と確信した。松下氏はその予測を単なる予想に終わらせず、直ちに行動に移す。戦前から取引があり、先端的なエレクトロニクス技術を持っていたオランダのフィリップスとの合弁会社設立に乗り出したのである。
 提携交渉は、技術指導料や出資金の額などをめぐり難航を極めたが、松下氏はねばり強く先方と話し合い、52年、両者の合弁会社、「松下電子工業株式会社」が発足。松下電器産業が販売エリアをワールドワイドに広げ飛躍する礎となった。
【チェックポイント1】
□ リーダーは先見性を磨くことが大切。
【チェックポイント2】
□ 未来を予測し、それが当たっていても、行動しなければ、意味はない。
【チェックポイント3】
□ 未来を想像するだけでなく、未来を創造する人間になる。




(c)日経BP社 2008
日経BP社
「心にとめておきたい名経営者の至言」
JLogosID : 8516600