もっと感情的になる

【至言】
『個人のこだわりや我慢できないことを仕事でも大事にしないといけない。』柳井 正　ファーストリテイリング会長兼社長

【解説】
　感情的になることはビジネスでは御法度とされる。確かに、好き嫌いによって部下の評価をゆがめたり、機嫌が悪いときに客に不誠実な対応をしたりするようでは、部下や客は離れてしまい、ビジネスを大成させることはできない。しかしビジネスでは、感情を大事にしなければいけない場面も実は多い。理想を追求し、決してあきらめないためには、気持ちや感情こそが重要になるからだ。
　ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏は、自らを「感情的な人間」と評する。会議でも「そんな小さいことで、そこまで興奮することもないじゃないですか」と言われるそうだ。しかし柳井氏には「それが小さいことには思えない」。
　合理的でクールな経営者と見られがちな柳井氏だが、気持ちはいつも熱い。「精神とか、感情とか、勇気とか、そういうものを否定する風潮があるが、それらをもっと大事にしないといけない」と柳井氏は強調する。
【チェックポイント1】
□ 感情的になるのは、本気の証拠である。
【チェックポイント2】
□ 成功した人は小さなことにこだわり、完成度を追求している。
【チェックポイント3】
□ 合理的でクールな姿勢だけでは超えられない壁もある。

(c)日経ＢＰ社　2008

日経BP社 「心にとめておきたい名経営者の至言」 JLogosID : 8516609