笑顔なしに顧客の心は開かない

【至言】
『その夜から、僕はホテルの部屋で一人、笑顔で話す練習を繰り返しました。』木村皓一　三起商行社長

【解説】
　顧客開拓で成功するための最も大切な要素は何だろうか。取り扱う商品やサービスの機能か、価格競争力か、広告宣伝をするための資金力か。子供服ブランド「ミキハウス」を展開する三起商行の木村皓一社長は、笑顔であると断言する。
　今でこそ押しも押されもせぬトップブランドとなったミキハウスだが、創業当時は苦しい時期もあった。全国どこを回っても一着も売れない。「何でこんなに良い物が売れないのか」。精根尽き果てた木村社長は、ある地方のホテルで、鏡に映る自分の姿にその答えを見つける。そこには商品を売りたい一心の“鬼の形相”の自分がいたのだ。
　暗い表情で接してくる相手の話に、前向きな気持ちで耳を傾ける人がいるだろうか。ビジネスの場に限らず、あらゆる人間関係において、笑顔に勝る「顧客の心を開くツール」はない。
【チェックポイント1】
□ 暗い表情ではうまくいくものもうまくいかない。
【チェックポイント2】
□ 丁寧に説明しても、顧客が聞く気持ちを持っていなければ伝わらない。
【チェックポイント3】
□ 自然な笑顔を作るには努力が必要である。

(c)日経ＢＰ社　2008

日経BP社 「心にとめておきたい名経営者の至言」 JLogosID : 8516645