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「足」よりも「頭」を使う


【至言】
『「とにかく足で稼げ」は禁句にすべし。
営業には行くものの、本当に行くだけになるから。』宋 文洲 ソフトブレーン創業者

【解説】
 中国から国費留学生として来日し、様々な苦労の末、日本を代表する業務支援ソフト会社、ソフトブレーンを作り上げた宋文洲氏。外国人の視点から日本式経営の問題点を指摘した数々の著作でも知られるが、その宋氏が口を酸っぱくして批判し続けてきたのが、日本流営業の常識「足で稼げ」だ。
 このフレーズをトップが使い続けると、部下は、文字通り“営業の数”のみを競うようになり、上司も部下が出した結果でなくプロセスを評価するようになる。肝心の販売や人脈の構築は二の次、三の次となり、会社の利益は減っていく。これは、宋氏が来日後、様々な日本企業で営業マンとして働いた経験から導き出した結論である。
 足で稼ぐ営業が時代遅れとは言い切れないが、士気の低い会社には往々にしてこの方法に頼り切り、売る仕組みを作ることを考えていない。
【チェックポイント1】
□ 「足で稼げ」という指示は指導力のなさの裏返しである。
【チェックポイント2】
□ 言葉で指示を伝えるだけでは人は思うように動かない。
【チェックポイント3】
□ 手段を目的にしてはならない。




(c)日経BP社 2008
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「心にとめておきたい名経営者の至言」
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