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買う立場だったら値切る


【至言】
『一番安い見積もり価格が出たら、そこからいよいよ本格的な値切りが始まる。
これで限界だと思ったときが交渉のスタートだ。』永守重信 日本電産社長

【解説】
 ものを売るのでなく、逆にものを買う立場だったら、安く買うことに全力を挙げなければいけない。「高いけど、いいや」などと妥協せず、「もっと安くしてほしい」と切り出し、相手の反応を探る。ケチだと思われようと気にしない。値切ることは仕事の鉄則だと肝に銘じたい。
 その反面教師の代表が官公庁だ。言い値で買う随意契約や官製談合によって税金をムダ遣いしてきた。
 日本電産の永守重信社長は、「適正価格」を見極め、少しでも利益を増やす努力を怠らない。その経営姿勢が高収益につながっている。
 無論、相手が潰れてしまうような非常識な値引き要求は禁物である。しかし、高い買い物を続けて競争力が低下してしまえば、買い手だけでなく、売り手にとっても不幸である。相手との共存共栄を目指して「事業を発展させる値引き要請」を心がけたい。
【チェックポイント1】
□ 相手の提示条件をうのみにすると、高値づかみになり、利益を失う。
【チェックポイント2】
□ 値引きを求めるのは、ビジネスの王道であり、堂々と交渉する。
【チェックポイント3】
□ 「交渉が苦手だ」と言い訳をする人は、全力を尽くしていない。




(c)日経BP社 2008
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「心にとめておきたい名経営者の至言」
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