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品質には妥協しない


【至言】
『自分が最後にチェックして、「これならいい」というものだけを出荷する。
責任感とは違う。自分が安心したいから。』本和男 白鳳堂社長

【解説】
 仕事の効率を上げるには、完成度100%を目指してはいけないとされる。あるレベルを超えると、完成度をわずかに向上させるだけでも、膨大な労力が必要になるからだ。人命にかかわる仕事など手抜きの許されないことを除けば、「せいぜい80%のレベルでOK」などと割り切っても、大概は通用する。
 しかし、そういう発想で仕事をしている人が多いからこそ、完成度を100%に近づけようと努力すれば、品質の違いがはっきりと表れる。それが「より良いもの」を求めている人の目に留まれば、努力が報いられるだけの対価を得られる。
 高級化粧筆の世界シェア5割を占める白鳳堂の本和男社長は、職人たちが手作業で作り上げた筆を最後に自分でチェックする。毛の1本1本に道具を当て、引っかかりがある毛を取り除くのだ。滑らかな肌触りで世界中の女性を魅了する白鳳堂の化粧筆は、こうして仕上げられていく。
【チェックポイント1】
□ 手抜きをしている限り、本当の顧客満足度向上はできない。
【チェックポイント2】
□ 客はわずかな品質の違いに敏感である。
【チェックポイント3】
□ 追随を許さない高品質の商品は、それに見合った価格を受け入れてもらえる。




(c)日経BP社 2008
日経BP社
「心にとめておきたい名経営者の至言」
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