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好きなようにやらせる


【至言】
『仕事の現場で何が楽しくないかといえば、やることが決められていることだ。だから、うちではやることを決めないし、マニュアルもない。
自分が関係する領域で何をすべきかを自分で考え、好きなことをやる。』星野佳路 星野リゾート社長

【解説】
 星野リゾートの発祥は、軽井沢の「星野温泉旅館」である。米コーネル大学のMBAでホテル経営を学んだ星野佳路社長は、紆余曲折の末に家業を1991年に継いだ。当時、同族経営の弊害が強まっていた会社を立て直すうえで、星野社長が最も重視したのが、星野家とは関係がないスタッフの創意工夫だ。
 現場の自由裁量を広げて、スタッフがお客様の喜ぶ方法を自ら考えて行動を起こす--。そんな理想を追い、星野社長はスタッフを縛らない経営を続けた。
 効果が出るまで5年かかったという。時間はかかったが、その間、星野社長は方針を変えず、老舗旅館を蘇らせた。星野社長は「リゾート再生の達人」として各地のホテルや旅館の運営を引き受けるようになってからも、この方法で成功を収めている。
【チェックポイント1】
□ やる気になった社員を縛ってはいけない。
【チェックポイント2】
□ 裁量を与えることで、部下は自ら考え、工夫し、実行するようになる。
【チェックポイント3】
□ 部下が方向を間違えないように、リーダーは明確なビジョンを示す。




(c)日経BP社 2008
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「心にとめておきたい名経営者の至言」
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