100辞書・辞典一括検索

JLogos

34

社員がワクワクする目標を掲げる


【至言】
『「売り上げを伸ばそう」と言うよりも、「すごいものを作ろう」と言う方がはるかに社員の心に響く。』青野慶久 サイボウズ社長

【解説】
 日本のグループウエア市場を切り開いてきたサイボウズの共同創業者の1人である青野慶久氏は、2005年4月に社長に就任すると、「売上高を3年で2倍にする」という目標を掲げた。ところが結果は3割程度の成長にとどまった。この結果について社員に意見を聞くと、「そんなこと言ってましたっけ?」。目標が全く伝わっていなかった。一方、社内を見渡すと、社員は自慢できる性能の製品開発にワクワクしながら取り組み、営業担当者も自信を持って売り込みに行っている。
 これで青野氏は気がついた。「目標というのは、仕事を面白くするためのものなんじゃないか。それを口にするとドキドキしてくるような目標こそ、いい目標なんじゃないか」
 青野氏は方針を転換し、「グループウエアで世界トップシェア」という目標を掲げ、「海外旅行に行ったら、世界のどこの国でもサイボウズが使われているようになろう」と語りかけるようになった。
【チェックポイント1】
□ 数字を押しつけるだけの目標設定は機能しない。
【チェックポイント2】
□ 特に、会社の業績向上だけを目標に掲げても、社員の心には響かない。
【チェックポイント3】
□ 社員がワクワクするような目標を掲げてこそ、会社に活力が生まれる。




(c)日経BP社 2008
日経BP社
「心にとめておきたい名経営者の至言」
JLogosID : 8516663